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保湿、ツヤ出し、ハネ防止…ドライヤーの冷風メリット9つ【美髪プロに聞く】

ドライヤーで髪を乾かすとき、「冷風」の機能がなぜついているのか、疑問に思うことがあります。

美容師で美髪のためのケアを追求する三谷遥さんに尋ねると、「乾燥やぱさぱさ感を防いでツヤを出すなど、冷風には多くのメリットがあります。活用法と合わせて具体的に知っておくと、ヘアドライのたびに使いたくなるでしょう」と話します。

そのポイントについて、詳しく教えてもらいました。

温風で開いたキューティクルを冷風で閉じる

はじめに三谷さんは、「冷風で髪を乾かすメリットは、髪の毛の構造が関係します」と、こう説明をします。

「毛髪は外側から中心に向かって3つの層でできていて、表面を覆っている外側の部分を『キューティクル』と言います。キューティクルは、髪の根元から毛先にかけてうろこ状になっていて、外部の刺激から内部を守ると同時にツヤを与えます。

一方で、キューティクルはもろくて摩擦や熱に弱い性質があります。とくに洗髪後は、毛髪が多くの水分を吸うため、キューティクルが開いた状態になって、温風をあて続けるとはがれやすくなります。これが切れ毛や枝毛、ごわごわ、ぱさぱさなどのダメージにつながるのです。

そこで冷風を利用します。冷風は、キューティクルを閉じるように働くからです」

傷み、からまりを防いでスタイルをキープ

では次に、「ドライヤーの冷風を使うメリット」について、三谷さんに具体的にまとめてもらいました。

(1)ツヤが出る
温風で乾かした後に冷風に切り替えると、開いていたキューティクルが閉じて引き締まるため、ツヤがでます。

(2)保湿をする
お話ししたように、温風の熱ではキューティクルが開きます。すると内部の水分が流出して毛髪が乾燥します。冷風は (1)のように働いてこれを防ぎ、潤いを保ちます。

(3)傷みにくい
キューティクルが開いた状態では、毛髪がこすれ合いやすくなります。するとキューティクルがはがれてダメージの原因となります。冷風で仕上げると(1)と同様になり、毛髪の摩擦による傷みを防ぐことができます。

(4)からまりにくくなる
(3)と同様に、キューティクルが開いていると毛髪の表面がざらざらしてからまりやすくなります。冷風で閉じると、表面が整って指どおりがよくなるでしょう。

(5)うねりやハネ、寝ぐせを防ぐ
うねりやハネなどのくせは、温風の熱でやわらかくなった毛髪が、冷えるときに固まってつきます。

温風をあてながら髪をヘアブラシでとかしたあと、冷風で固めるイメージでフィニッシュすると寝ぐせもつきにくくなるでしょう。

髪がハネたまま乾ききると、根元から水をつけてブローをやり直さなければなりません。翌朝のハネを抑えるのは、前日の乾かし方によるわけです

(6)スタイリングをキープする
(5)のとおり、ヘアスタイルは冷えるときに固められるので、フィニッシュに冷風で整えると、内巻きやストレート、くるくるドライヤーによる巻き髪もくずれにくくなります。

(7)広がりを抑える
ボリューム感につながる髪の広がりは、毛髪内部の水分が蒸発するときに起こります。これを防ぐためには、冷風で仕上げましょう。キューティクルが閉じるので、髪がばさばさと広がることを抑えます。

(8)頭皮の乾燥を防ぐ
温風をあて続けていると頭皮も乾燥するため、フケやかゆみを引き起こすことがあります。冷風に切り換えると、温風による頭皮へのそうした影響が緩和されます。

(9)ドライヤーが長持ちする
冷風にすると、ドライヤー本体の熱が冷まされます。温風のまま電源を切るよりも内部のヒーターへの衝撃が小さくなって、ドライヤーが長持ちすると言われています

7~8割乾いたら冷風に切り替えて仕上げる

ここで三谷さんは、冷風に切り替えるタイミングとブローの方法について、次のアドバイスを加えます。

「冷風の機能に多くのメリットがあるといっても、最初から冷風で乾かしていると時間がかかります。

ですから、まずは温風を使って全体を乾かしましょう(その方法はこちらをご参照ください『ドライヤーは後ろから前に、冷風で仕上げる。美髪のための乾かし方』)。

6~7割が乾いたところで一方の手にヘアブラシを持ち、ドライヤーの風量設定を『セット』『弱』に切り替えて、ヘアブラシで後ろから前へと内巻きに流すようにブラッシングしましょう。

次に、仕上げに『冷風』をあてながら同様にブラッシングをします。すると、ご紹介したメリットを実感することができるでしょう。

また、頭皮のやけどや乾燥を防ぐため、髪とドライヤーは20センチ程度は離しましょう

これまで冷風を活用するなど、したことも考えたこともありませんでしたが、さっそく実践してみると、すぐにツヤが実感できて、また翌朝のスタイリングがしやすく、指どおりもよくて驚きました。冷風の機能を宝のもちぐされにしないように、これからは「冷風で仕上げる」と心がけて、ドライヤーを使いこなしたいものです。

(取材・文 藤原 椋/ユンブル)