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ワーママの星から敵に!?「イヴァンカ・トランプが嫌われ始めた」理由

抜群のプロポーションと美貌を持ち、聡明でやり手なイメージのイヴァンカ・トランプ。パパは、アメリカ合衆国の大統領ドナルド・トランプ。自身は、実業家にして大統領補佐官で3児の母。さらにエリートでハンサムな夫もいる。なんて、パーフェクト!

皆さんは、彼女のInstagramをチェックしたことがありますか? 華々しいオンスタイルのなかに、家庭でのカジュアルな素顔などを時々織り交ぜている投稿の数々は、「彼女は、自己ブランディング術にも長けているのか!」と感心させられ、家事と育児に追われる我々ワーキングマザーに嫉妬させるスキも与えないほど。

ところが……! 5月2日に彼女が出版した書籍の内容をめぐり、アメリカで波紋を起こしているようなのです。

ベビーシッターも運転手もいるくせに……! 自己啓発本が酷評の嵐

イヴァンカ・トランプが働く女性に向けて執筆した新著『Women Who Work: Rewriting the Rules for Success』(Portfolio)は、発売後7日目の5月8日現在、Amazonで約100件のレビューがついています。評価が星1つと星5つの真っぷたつに割れ、海外紙では酷評も多いのが現状です。

おそらく、熱烈なファンと、一般の読者との間で分断が起きているのでしょうが、その内容をいくつかご紹介しましょう。

まずは、Amazonに投稿された絶賛レビューの内容です。

<この本大好き!イヴァンカは、ファンタスティックな女性。彼女こそが真のロールモデルよ>

こうした満点レビューには、「参考になった」という評価がほとんど集まっていません。

続いて、星1つのレビューをご紹介。

<この本は、働く豊かな女性向けの本でしょう。現代女性にとって、有益な情報は書かれていません。(中略)イヴァンカは、ベビーシッターやメイドのいない女性読者を想定していません。つまり、職場まで自分で移動して、家族のために料理し、食器を洗い、洗濯をする女性のことです。>

<トランプ家の女性が、ワーキングマザーの実態を理解していないことを証明するような本でした>

<これまで読んだ本の中で、最も中身のない1冊です。この本が誰に向けて書かれたものなのか、皆目見当がつきません。>

こういった1つ星のレビューには、どれも数百~千を超える「参考になった」がつけられています。

レビューを読んだだけで、内容がなんとな~くわかりそうな感じがしますが、彼女は自身のTwitterで、下記のような著書の内容をハッシュタグをつけて定期的につぶやいています。

「コミュニケーションをマスターするには、質問をして、よく話を聞くことが大切よ」

「人脈作りのためには、名刺の山よりも1つの強い絆が有効よ」

おそらく、目の前の家事と仕事に追われている女性にとっては「そんなの知ってるわい!」とかみつきたくなる内容だと推測できます。

アメリカンドリームどころか日々の生活が大変! アメリカの子育て家庭のキツい実態

このような背景には、アメリカの一般的な家庭において、経済的な余裕が失われつつあることも関係しているのではないでしょうか。

日本で著書が出版されるような、きびやかで才能のあるスーパーワーキングマザーはごくわずか。多くの家庭では、家や車のローン、子どもの教育費、医療費の支払いに追われています。

ジャーナリストの堤未果さんは『ルポ 貧困大国アメリカ』『ルポ 貧困大国アメリカ2』『(株)貧困大国アメリカ』(いずれも岩波新書)の3冊の本を執筆し、アメリカ人の暮らしが巨大企業とビジネスに飲み込まれ、“かつての暮らし”が失われていく実態を2008年から5年間にわたってあぶりだしています。

働きがいのある仕事につくこと、安全なものを食べること、病気になったら病院で受診すること、子どもに教育を受けさせること、終の棲家を持つこと……。現代のアメリカでは、かつてアメリカ人が享受してきたありとあらゆることが困難になりつつあるようです。

目の前の生活に追われているワーキングマザーにとって、全てを持つように見えるイヴァンカ・トランプに「難題に直面したら勤労、情熱、忍耐よ」(Twitterより)なんて精神論を掲げられたら、イラっとくるかもしれませんね。

以上、ワーキングマザーをイラっとさせているイヴァンカ・トランプについてお伝えしました。

日本でも、リッチな有名人が子育て論や仕事術を披露すると、何かと批判を受けやすいものですが、彼女は父親を通じ、アメリカのみならず世界の未来まで左右するかもしれない重要なポジションについています。

戦地の子どもを守ろうと提言できても、保育費が高すぎて今月の生活費に悩んでいる共働き家庭に寄り添っていないと指摘されたら、反論の言葉を考えるのは難しいかもしれません。