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ラーメンを食べると鼻水が出るのはなぜ? 食事中に抑える方法【耳鼻咽喉科専門医が教える】

ラーメンや温かいうどんを食べていると、鼻水がずるずると出てきて恥ずかしい思いをしたことはありませんか。

耳鼻咽喉科専門医でとおやま耳鼻咽喉科(大阪市都島区)の遠山祐司院長に尋ねると、「鼻水には、鼻の健康を保つための役割があります。しかし、食事中に出てくるとつらいと感じる人は多いでしょう。食べかた次第では、鼻水の量を少なくすることは可能です」ということです。

詳しいお話しを聞いてみました。

鼻水は異物を洗い流し、乾燥を防ぐ

はじめに遠山医師は、鼻水の役割についてこう説明をします。

「目にゴミが入ると、涙が出てくるでしょう。それと同じで、鼻にほこりや花粉、ウイルスが入ると、これらを追い出そうとして鼻水が出るわけです。鼻水には、異物を体内に取り込まないように洗い流す役割があります。

花粉の季節や風邪をひいたときには鼻水が多量に出ます。それはアレルギーを引き起こす物質やウイルスを洗い流そうとするためです。

また、鼻から吸った空気を適度に加湿して体の乾燥を防ぐ、炎症を予防するために気道の粘膜を保護する働きもあります。

鼻や鼻水のこうした役割は、心拍や体温、血圧などと同じように、自分の意思とは関係なく体の活動をつかさどる自律神経によって調整されています

鼻の中で湯気の温度を冷ますために鼻水が出る

次に、ラーメンやうどんを食べているときに鼻水が出てくる理由について、遠山医師は次のように解説を続けます。

「鼻には、『空気を体内に取り込む』機能があり、できるだけ空気を体温と同じ程度の温度にしてから肺に送っています。

温かい麺類や汁物を食べるときに鼻水が出てくるのは、鼻から入る熱い湯気を冷ましてから肺に送るための防御反応です。自律神経の働きで、湯気を熱いと感じたときには鼻水を出してその熱を冷まそうとするのです。この場合、鼻水は、取り込む空気の温度調節をしています」

ラーメンを食べるときの鼻水にそのような役割があるとは……。では、寒い日に屋外に出たときも鼻水が出てきますが、それにはどういう理由があるのでしょうか。

「冷たい空気が鼻に入ってくると、体温に近い温度に温めようとして、血流を促すために毛細血管が開きます。すると鼻水の分泌量が増えてきます。夏より冬に鼻水が出やすくなるのは、鼻の温度調整によるためです。

冬の冷気で鼻が出たときに、『風邪かも』と思う人も多いようですが、冷気の作用の場合は屋内に入れば鼻水は止まるので、風邪とは区別ができるでしょう。

鼻炎がある、また鼻の粘膜が弱い場合は、鼻水が出る量が多い傾向にあります」と遠山医師。

量を少なくそっと食べる。香辛料は控えめに

では、ラーメンやうどんなどの温かいものを食べるときに、鼻水を出にくくする方法はあるのでしょうか。遠山医師はこうアドバイスをします。

「まずは、ガツガツと早食いをしないことです。多くの量の温かい麺類や汁物を一気に食べる、あるいは一度に多くをすすると、湯気が急速に鼻に入ってきます。すると多量の湯気を早く冷まそうとして、鼻水が大量に出てきます。

少なめの量をそっとすするように食べると、鼻水を少量に抑えることができるでしょう」

これからは、そのように上品に食べることを心がけます。もうひとつ、コショウやトウガラシを麺にかけたときにも鼻水やくしゃみが出ますが、どういった働きがあるのでしょうか。

「鼻水はにおいや刺激に敏感に反応をします。コショウやトウガラシなどの香辛料は刺激が強く、鼻が異物と感じとって、その刺激から守るために自律神経が反応して鼻水やくしゃみを出します。香辛料は控えめにすると、鼻水やくしゃみは出にくくなるでしょう」と遠山医師。

友人との食事中に鼻水が気になって、温かいものが食べられないことがあり、うっとうしく思っていました。しかし、これほど必要で重要なものであるとは、鼻水に対する印象も考えも一変しました。これからはラーメンやうどんはそっとすするようにして、また、ことあるごとに鼻水の働きを意識していきたいと思います。

(取材・文 藤原 椋/ ユンブル)