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「災害支援としてのふるさと納税」で被災地を助けよう

2018年で10年目となるふるさと納税制度。

美味しい地元食品で知名度を上げたり、宿泊券や移住体験などを返礼品にして人の流れを作った自治体、独自のポータルサイトを作ってアピールする自治体など、取り組みが良い方向に向かっているケースもあります。

一方で、あまり成果として見えてこない自治体や、返礼品の加熱合戦などその問題点も少なくありません。

ここでは再度ふるさと納税の問題点を見ていくと共に、災害支援や社会貢献としてのふるさと納税のあり方に注目してみることにしましょう。

ふるさと納税の本来の「3つの目的」って?

ふるさと納税, 寄附, 災害支援 (写真=kazoka/Shutterstock.com)

まずはふるさと納税の目的を再度おさらいしてみましょう。

ふるさと納税の目的は3つあります。

1.納税する人が、お金の行き先(寄附先)を自由に選べることで、お金の使われ方まで考えるきっかけになり、納税に対する意識を高める。

2.生まれ故郷だけでなく、お世話になった地域や応援したい地域を支援することもできる制度であり、地方を育む力になる。

3.各自治体がふるさと納税への取り組みを広くアピールすることで自治体間の競争が進み、選ばれるにふさわしい地方のあり方を地元民自身が考えるきっかけにもなる。

このように、ふるさと納税は納税者である個人と納税先である自治体がお互い成長し合い、Win-Winな未来を目指すということが本来のあり方です。

ふるさと納税の問題点

それでは利用者が増えてきたふるさと納税の問題点はなんなのか? 大きな問題点2つを見ていくことにしましょう。

●その1:首都圏の納税額が下がり続けている

ふるさと納税, 寄附, 災害支援 (写真=Perati Komson / Shutterstock.com)

ふるさと納税での納税額が増える反面、下がり続けているのが首都圏の税収です。

総務省によると、住民税控除による流出は東京都が飛び抜けて多く、その額は645億を超えるとされているのです。

首都圏に住んでいる人が地方に寄附をすることで住民税が控除されるのですから、それは当然のことでしょう。

そのしわ寄せは、住んでいる人たちへの行政サービスに回ります。

待機児童問題、東京オリンピックの開催など、地方とは比にならない予算が必要な地域でもあり、今後、足元の地盤が崩れない取り組みは必須でしょう。

危機感を感じている自治体では、地域の資源や特徴を活用した新たなプロジェクトやNPOに寄附ができるといった工夫も始めています。

●その2:自治体の加熱する返礼品合戦

ふるさと納税, 寄附, 災害支援 (写真=PhuShutter/Shutterstock.com)

自治体間の競争が、豪華な返礼品合戦になっていることは、以前から問題視されているのはなんとなくご存知なのではないでしょうか。

制度の趣旨に沿わない返礼品を出している自治体に対して、政府はこれまでも見直しの検討を通知してきました。

2018年9月には、野田総務大臣が会見で、過度な返礼品を出している自治体を控除対象外とする制度変更も検討する旨を発表するという事態にまでなっています。

それを受けてか、高額な返礼品を求めた駆け込み需要でポータルサイトへのアクセスが急増しているというニュースもありました。

いずれにしても、納税者自身が寄附先となる自治体をよく知り、寄附したお金がどのように使われているのかを確認することは大切です。

災害支援としてのふるさと納税

ふるさと納税, 寄附, 災害支援 (写真=Archcultures / Shutterstock.com)

利用者が増えていくにつれて問題点も露呈してきたふるさと納税は、今後どういう方向に進んで行けば良いのでしょうか。

ふるさと納税の本来のあり方の1つとして「地域の活性化」が挙げられます。

地震や豪雨などの大規模な災害が立て続けに起こっている昨今、脚光を浴びているのが、ふるさと納税を利用した災害支援です。

ポータルサイトの一つ「ふるさとチョイス」では、2018年9月に起きた「北海道胆振(いぶり)東部地震」に対する寄附が行われ、その総額は3億円を超えました(2018年10月5日現在)。

災害支援としてのふるさと納税の大きな違いは2つあります。

1. 返礼品を出さないため、寄附金全額が支援に回る
2. 被災していない自治体が被災自治体に代わって寄附金を受け付ける「代理寄附」をすることで、被災自治体の業務負担が軽減する

ふるさと納税を利用することで、速やかにダイレクトに被災地に支援金が届くというメリットがあります。

ふるさと納税, 寄附, 災害支援 (写真=mTaira/Shutterstock.com)

これまでは返礼品ばかり注目されていましたが、自然災害が多発する近年、寄附する側も本来の社会貢献のためという意識に変化していくようになって来ているのではないでしょうか。

各ふるさと納税ポータルサイトでも、災害支援ページを作るなど、地方創生を目的とした自治体の取り組みを反映したふるさと納税も徐々に増えています。

地方を活性化させる「ガバメントクラウドファンディング」とは?

ふるさと納税の趣旨の一つに「各自治体が取り組みを広くアピールし、選ばれるにふさわしい地方のあり方を考えるきっかけになること」があります。

企業や個人が目的を達成するために支援を募る「クラウドファンディング」。

政府(自治体)が行うことから「ガバメントクラウドファンディング」と呼ばれ、地方自治体を活性化させる戦略の1つとして取り入れられています。

【ガバメントクラウドファンディングの特徴】
・返礼品を出さないため、寄附金全額が支援に回る
・一般的なクラウドファンディングと異なり、目標額を達成しなくても支援金として利用できる

起業家支援や移住制度の資金を目的に、スマート農業、子育て支援など、その自治体の特徴を生かした地方活性化の取り組みとして、評価を受けているようです。

ふるさと納税, 寄附, 災害支援 (写真=GogaTao/Shutterstock.com)

このように災害支援や社会貢献としてのふるさと納税の取り組みも少しずつ進んできています。

ふるさと納税で災害支援などの人助けをしよう

社会貢献としてのふるさと納税の取り組みに共通しているのは「返礼品がない」という点です。

実質2000円の自己負担で全国各地のおいしいものや家電製品など、ちょっと豪華なプレゼントが寄附のお礼として頂けるのは、確かにふるさと納税の楽しみでもあります。

ただふるさと納税をきっかけにして、地域支援を目的に本当の意味での「寄附」をするということも、人助けとしての行為としてまた違った楽しみが生まれるのではないでしょうか。

例えばこれまでいくつかの自治体にそれぞれ納税をしていた方は、例えば1箇所だけ返礼品をもらわずに災害支援や社会貢献をする、という選択をすることもできます。

取り組みに共感し、純粋に災害支援や寄附をしたいと思えたときふるさと納税を利用するのも良いかも知れませんね。

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