梅雨時は、髪が広がってまとまらなかったり、ベタついてぺちゃんこになったりして困りますよね。でもそれは「湿気のせい」だけではなく、実は加齢によるダメージが原因かもしれません。毛髪診断士の美香さんに、健やかな頭皮と美髪のケア方法を伺いました。

 

 

梅雨時は、湿度が高くて紫外線ダメージも受けやすい!

朝のヘアセットがいつもより時間がかかったり、ヘアスタイルがうまく決まらず気分が上がらなかったり、梅雨シーズンはヘアの悩みで何かとモヤっとすることが多いものです。毎年恒例、梅雨ならではのこと、と思いきれればいいのですが、大人のヘアはどうもそんな単純なことだけではなさそうです。大人のためのヘアケアサロン『AMATA(アマータ)』オーナーであり、しなやかな黒髪がトレードマークの美香さんに、梅雨時に抱える大人ならではのヘアの悩みを伺いました。

「梅雨の時季の湿度は、平均80%弱といわれていて、人が不快に感じる数値です。この湿度のもとでは、頭皮は汗と蒸れで細菌も繁殖しやすく、ニオイを発しやすくなります。

梅雨の晴れ間の紫外線量は意外と多く、頭皮と髪に深刻なダメージを与えます。強い紫外線を浴びると、頭皮の角質が剥離してフケとなり、それが毛穴を詰まらせて抜け毛の原因となります。また、毛髪はメラニン色素が変化して茶褐色になり、弾力性が劣化してコシがない髪になってしまいます。髪は、ダメージが強いほど広がりますが、逆に湿気を吸うとペチャンコになるので、一度ダメージが進むと、とても扱いにくくなります。

毛髪ダメージが深刻であるほど、見た目の変化にも現れて残念感が漂ってしまうので、日頃から正しいお手入れを心掛けることが大切です」(美香さん)。

毛髪や頭皮、こんなサインはエイジング進行中!?

加齢によるトラブルも見逃せないと、美香さんは言います。

「年齢を重ねると、髪が細くなってきたり、うねったり、ツヤが低下してきたりなど、髪の体力もなくなっていきます。細くなると髪全体のボリュームがなくなりますし、ヘアスタイルも決まりにくくなります。髪質レベルの低下は、若いころからの蓄積によるダメージも影響しているんですよ。

また、エストロゲンという女性ホルモンの分泌量が減少することも、大人ならでの毛髪悩みの原因のひとつです。エストロゲンが減少すると、毛量や髪のツヤに影響を与えたり、毛細血管の血流が悪化して栄養が行きわたりにくくなったりします。ですから、大人の女性は、ダメージが現れやすい梅雨の時こそいつも以上に清潔を心掛け、代謝をよくすることが大切です」(美香さん)。

次のことが気になってきた人は、髪のエイジングが進んでいるかもしれません。

□ツヤがなくなってきた
□うねりやクセが出てきた
□手触りが悪くなってきた
□髪が以前よりも細くなってきた

頭皮のエイジングサインは、こんなところをチェック!

□青白い感じではなく、褐色になってきた
□以前より硬い
□うるおいがなく、乾燥している
□年間を通して脂っぽい

 

 

 

頭皮は、毛穴も大きく、皮脂が身体で一番出やすい箇所でもあります。密集した毛髪により蒸れを生じることから、皮脂が酸化しやすく、ニオイを発してしまいます。特に女性ホルモンが減少する30代後半から40~50代にかけての時期に発生しやすくなるそうで、エイジングはまだまだ先のこと、と侮っていると、睡眠不足や食事時間など不規則な生活、ストレス、飲酒などにより、女性ホルモンのバランスの乱れが早めに進行してしまうかもしれません。

「当然そのニオイは、頭皮を覆う毛髪にも付着して不快なニオイの原因になります。頭皮や毛髪を清潔に保つことが大切ですが、実は、シャンプー後4~6時間で頭皮は皮脂膜で覆われ、その後はだんだん酸化してニオイを発しやすくなります。それを防ぐためには、清潔を保つことが何よりです。毎日のシャンプーに加え、週に1回、スペシャルケアを行ってみてください(※詳細は次の段落をチェック)」(美香さん)。

 

 

梅雨時&エイジングの不快なヘアを改善する方法

「髪と頭皮を健やかに育む生活をしている人は、梅雨はもちろん、エイジングに立ち向かう体力のある髪になります」と美香さん。今日、明日、の困ったヘアのための解決策を伺いました。

<スタイリング編>
ペタンとなりがちな人は、ドライヤーをかける時に気をつけるだけで、かなり改善できるそう。

①水の入ったスプレーで根もとを濡らします(シャンプー後なら濡れた状態のままでOK)。
②ドライヤーの風を髪の根もとに当てながら、頭皮を指の腹でこするようにして乾かします。これで、髪がふんわり立ち上がります。
③立ちあがった部分に冷風を当てます。温風の後に冷風を当てることで、髪のキューティクルが冷えると引き締まる特性上、冷える過程で形がつくため、髪の根もとの立ち上がりやふんわり感がキープされます。

 

 

<ブラッシング編>
①クッションブラシを用意します。頭皮を傷つけないためには必ずクッションブラシを選びましょう。
②髪はもちろん、頭皮(地肌)にあてて、色々な方向から風を入れるようにとかします。血行がよくなり、健やかな頭皮作りをサポートします。気分もスッキリしますよ。

 

 

<スペシャルケア編>
週に1回、クレイマスクをするのがおすすめ。クレイは不純物を吸着したり、ニオイを抑えて頭皮を爽快に整えたりする効果があります。
①シャンプーの前に、クレイやオイルなど吸着力やクレンジング効果の高いものを頭皮になじませ、指で頭皮をかきあげるようにマッサージします。
②約10分、放置したら洗い流し、通常通りシャンプーをします。

また、スカルプや頭皮専用オイルをつけるのもおすすめだそう。シャンプー前に使うと、頭皮の汚れや皮脂を取り去り、ニオイを予防できるそう。コシのある毛髪も育ちやすくなるんだとか。

 

 

髪&頭皮をもっと美しくする8カ条

直接的なヘアケア、頭皮ケア以外にも、美髪や健やかな頭皮を育むために気をつけたい習慣を美香さんに聞きました。

1.睡眠を十分にとる。理想は7時間
2.適度な運動で代謝をよくする
3.食事内容を見直す
4.足りない栄養素はサプリメントも活用してみる
5.飲酒はほどほどに!(ビール500ml、日本酒1合、ワイン120mlが目安。肝臓に負担をかけないよう、ナッツ類、枝豆、納豆、豆腐、レバー、しじみなどをおつまみとして選ぶといいでしょう)
6.ストレスをためない
7.外出時は紫外線をヘアケア剤でプロテクト
8.黒い日傘を持ち歩く

 

 

 

「食事は、ビタミン、カロテン、ミネラルなど、髪にいい栄養素をバランスよくとれているかが大切です。炭水化物ばかりになっていないか、食事の内容を今一度見直してみましょう。飲酒は、加齢臭の原因にもなるので、上記の目安量を参考に。また、ストレスが溜まると、顔色のくすみ、頭皮の色のくすみにつながる活性酸素が増えるので要注意。晴雨兼用の日傘は、雨の日でも曇りの日でも、とにかく便利なので1本持ち歩くといいでしょう。紫外線防止効果は白より黒のほうが高いといわれているので、黒い日傘がおすすめです」(美香さん)。

<取材協力>美香さん

ヘアサロン『AMATA(アマータ)』のオーナー。毛髪診断士。JAPA認定アーユルヴェーダアドバイザー。ヘアだけに留まらず、ビューティプロデューサーとして色々な角度から美の追求を行い、女性誌を中心に幅広く活躍中。SNSなどで発信される、丁寧なライフスタイルにも注目が集まる。

 

インスタグラム: https://www.instagram.com/mikaamata/

 

 

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Text:Yuka Hanyuda