家族が増えたり子どもが成長したりすると物が増えてしまい、溢れた物に悩まされている……などと嘆く人も多いでしょう。
今回は、整理収納アドバイザーの米村大子さんに、収納に関するテクニックを教えてもらいました。

暮らしを収納に合わせる? 収納を暮らしに合わせる?

“暮らしを収納に合わせる”というのは、今ある収納の大きさに合わせて物を減らすということで、“収納を暮らしに合わせる”というのは、増えていく物に合わせて収納を増やしていくということだそうです。

前者の選択をして物を捨てたとしても、特に子どもの物はあっという間に増えていきます。習い事の道具など、しばらくは捨てられず収納が必要なものもあります。

なので、ライフステージに合わせて、両方の考え方を上手に組み合わせることで、暮らしに合った納得のいく収納ができるのではないか、とのことです。

収納のことを考えて広い間取りがいいとは限らない?

では、これから家やマンションを買うなら、どんな間取りがいいのでしょうか? 子ども部屋も欲しいし子どもの物も増えそうだからと、5LDKくらいの間取りを考えているとしたら、一生住む家としてはNGだそうです。

「家は、最終的に残る人数にあわせた広さが適当です。今は子どもがいても、進学や就職のタイミングで、いずれは親だけが住むことが多いもの。年老いてから広い家を管理するのは難しいですし、使っていない部屋があるのはもったいないですよね。子どもが2人いる家族が暮らすなら、3LDKでも大丈夫です」

といっても、今3LDKに住んでいて、「子どもが増えて狭いから引っ越したい!」と思っている人もいるかもしれません。

そんな人も、収納だけを考えるのなら家の間取りはこのままでOK。そして引っ越しもリフォームも不要。足りない収納は、人数が減ったときに撤去できる収納でまかなえばいいということです。

クローゼットに入りきらない洋服の収納増強テク

子どもの物で、増えて困るもののひとつが“洋服”。衣替えの服、季節ごとのコートや上着、ジャージやスキーウェアなどなど。祖父母や親戚が「可愛いから」と買っていると、さらに増えてしまいますよね。

これら子どもの服は、作り付けのクローゼットがあれば、まずはクローゼットに収めるように心がけるといいそうです。

「クローゼットには引出し代わりに収納ケースを入れます。収納ケースを選ぶときは、後から買い足しやすいように、『Fits』などロングセラーの定番商品を扱っている会社のアイテムを選ぶといいです。

子どもが将来1人暮らしをするときは、送料が高くつくこともあり実家の家具を持っていくケースは少ないもの。収納ケースは、子どもが進学するまでの約10年間使える強度で十分です」

クローゼットの隙間空間を収納ケースを使ってタンス代わりに利用すれば、収納力アップ! それでも足りないときは、タンスなどの収納家具を検討します。この場合も、家族のライフステージが変わりいずれ人数の変更があることを想定して家具選びをしましょう。それにはコツがあるそうです。

「洋服の収納というとタンスを選びがちですが、将来のことを考えて、ローボードのような用途が限定されない家具を選ぶのがポイントです」

増え続ける“おもちゃ”の収納はどうする?

そして、子どもが生まれると増えるのが“おもちゃ”。出産祝い・誕生日やクリスマス、祖父母・親戚からのプレゼントなど、最初は嬉しくても、増えるペースがはやくて床に溢れるおもちゃにゲンナリしている人もいるのでは?

そんなおもちゃも、子どもが大きくなれば手放してしまうもの。おもちゃのための収納は、おもちゃで遊ぶ数年間使えれば十分だそうです。

「子どもが使うおもちゃは、子どもが出しやすく、しまいやすいことが基本。収納用品として選ぶなら、カラーボックスに箱を入れて使うのが便利です。使いたいおもちゃが見つけやすいように、種類に応じて、巾着に入れたりケースに入れたりするのもよいです。

また、カラーボックスは、横にすることで子どもが遊びやすい高さになります。太鼓やキーボードは床に置いて遊ぶよりも、カラーボックスの横にした面を作業台代わりに使うことで、遊びやすくなります」

カラーボックスを作業台にして遊べるなら、床におもちゃを置きっぱなしにして、つまずいて転んだり、踏んで痛い思いをすることも少なくなるはず。一石二鳥のアイデアですね。

応用が効く“カラーボックス”の魅力

カラーボックスは、用途に合わせて立てても横にしても使えます。また、おもちゃを収納する必要がなくなったら、押し入れや空いたスペースの収納家具にしてもいいですよね。タンスや本棚など用途を限定した家具と比べて、置く場所や用途を選ばないところが、カラーボックスの魅力です。

ここで米村さん考案の、カラーボックスのアレンジ家具をご紹介しましょう。

(1)カラーボックス2つと板1枚を用意します。板の長さはカラーボックス2つ分+1メートル、板の幅はカラーボックスの奥行と同じサイズに。

(2)2つのカラーボックスを、間を1メートル程度あけて縦に立てます。

(3)2つのカラーボックスの上に板をのせて、強力両面テープでカラーボックスと板を接着します。出来上がりはテーブルのような形になります。

以上、たった5分でカラーボックスを使った家具の出来上がりです!

このカラーボックス家具の天板部分は、大人用の作業台として利用したり、子どものお稽古グッズをセッティングしたり、コスメを置いて利用してもOK。また、カラーボックスの間に突っ張り棒を渡せば、洋服やお道具をかける場所にもなります。

以上、収納に関するテクニックを紹介しましたが、いかがでしたか?

何回断捨離しても、気づけば足りなくなっている収納。上述のテクニックをうまく使って収納ストレスを減らしてくださいね。

(ライター 大津留ぐみ)

【取材協力】

※ 米村大子(よねむら・ひろこ)・・・おうちスタイル札幌代表。整理収納アドバイザー1級取得後、同協会の2級認定講師を務める。住宅の間取りや収納の提案を手掛けるかたわら、暮らしを楽しむラク家事講座、経済産業省北海道経済産業局のエコ家事イベントの講師も務めるなど主婦目線での提案が好評を得ている。

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