1:優しさとは?英語では何と言う?

「優しさ」とひと口にいっても、実に難しいですよね。他者へ手を差し伸べるのも優しさですが、「獅子の子落とし」のように、我が子に試練を与えたり、あえて手を差し伸べないのも、また優しさといえます。

英語表現を見てみると、その種類の豊富さに驚きます。親切などは「kind」と表現できるようですが、「思いやりがある」といったニュアンスは「sweet」と表現でき、愛情のある優しさは「loving」だったり、穏やかで柔軟な優しさは「gentle」と言ったりするようですね。

ほかにも「concerned」(心配してくれる、気遣ってくれる)や「neighbourly」(人付き合いのいい)、「tender」(柔和な)、「compassionate」(情け深い)と、それぞれ微妙に違うニュアンスを含んだ「優しさ」という意味のようです。

 

2:優しさ診断!本当に優しい人の特徴9つ

それでは実際に優しい人というのは、どういった特徴を有しているのでしょうか? 居酒屋などで男女にお話を聞いてきました。

(1)相手の本質を見抜ける

「優しい人は、他人の本質を見抜く能力がありますね。“あなたのためを思って言ってあげてる”なんていうのは基本、相手をコントロールしたいがための言い訳です。そうではなくて、相手が自立して活動できるようにサポートしてあげることができる。

それって、その人に何が足りなくて、どうしてあげれば自立できるようになるのか、その人のことをきちんと考えてあげているということですよね。それが優しさだと思います」(Aさん/27歳)

(2)想像力豊か

「相手の立場になって物事を考えられるっていうのは、想像力が必要なことだと思うんです。たとえば、誕生日に高価なプレゼントが欲しい。でも、彼氏にそれを買ってもらうには、きっとたくさんアルバイトしなくちゃいけなくなる。だから、おねだりしない……。そういうふうに考えられるのが、優しい人だと思います」(Uさん/28歳)

(3)辛い時に一緒にいてあげられる

「よく言うじゃない? 不幸が起きたときに駆けつけてくれた人こそ親友だって。正直、他人がネガティブになってるときってめんどうくさいんだよね。些細なことでうだうだ言ってるだけだったらそれでいいんだけど、本当に辛いときって、人は孤独になっちゃうもんだからさ。

それを支えるっていうのは、本当に覚悟がないとできないよね。それができる人が、俺は優しい人だと思うね」(Tさん/45歳)

(4)ゴシップを言わない

「優しい人って、他人のゴシップとか言わなくない? 陰口とかマジで言わないよね。もし、人からそういう話をふられても、“でも、私はそんなところも好きだけどね”とか言ってフォローするんだよ。私、実際にそういうシーンに遭遇して、感動したことあるもん。“本当にこの人は優しい人だ~”って思ったよ」(Dさん/21歳)

(5)人生経験豊富

「優しい人は、人生経験が豊富だね。地獄だって思うような体験をしてる。

自分はもう本当にここまでかも、って感じるような経験は己を丸裸にするからね。自分への言い訳とか嘘とか通用しない。死んだ方がどんなに楽かって思うんだ。そういう経験を重ねてきた人は、同様の経験をしてる人に優しくできるんだ。

それって、泣けてくるほどありがたいよ。他人の親切のありがたみが本当に身に染みる。地獄と思った中で人の親切に助けられたら、自分だって人に不親切なんてできないよ。人生経験豊富な人は、そういう優しさの連鎖を起こしてくれるんだよね」(Yさん/61歳)

(6)感情のコントロールがうまい

「優しい人だって楽しいことだらけの毎日じゃないんですよね。常に笑顔でいられるわけじゃないはず。でも、本当に優しい人は、不機嫌になったり感情をむき出しにしたりしない。空気を読んでその場の雰囲気を大事にすることができる。一時の感情に流されて怒鳴ったり泣いたりしない。そんなことするくらいなら、自分が離席する。優しい人ってそういう人ですよね」(Dさん/31歳)

(7)視野が広い

「俺が尊敬する優しい人は、視野が広かったね。人と人との出会いって、いいことばかりじゃないじゃん。嫌いな人とか腹の立つ人とかもいるし、叶わない恋とかもあるじゃん。

嫌な奴とは最初から出会いたくないし、叶わない恋なら出会いたくなかったってこともある。その度に“どうして出会ったんだろう”って思うんだ。まるで中島みゆきの『糸』だよな。

でもさ、そういう望んでいない出会いがあるからこそ、誰かを幸せにできるとしたら、俺がそこで傷つく意味があったってことになる。それを忘れずにいられたら、嫌な奴にも優しくできる。俺はまだそこまでの域には達していないけどさ」(Sさん/34歳)

(8)親切にためらわない

「この前ね、駅で白い杖を持っている人がいたの。“あ”って思ったんだけど、それを言葉にする前に、知らない人がその人に話し掛けて、行きたいホームに連れて行ってた。それこそ、一瞬もちゅうちょすることなく話し掛けてたの。もし私だったら“どう話しかけたらいいか”とか、“迷惑じゃいかな”とか考えちゃう。でも、その人は一瞬のためらいもなかった。

私は今、本当に優しい人を見たんだって思った」(Iさん/22歳)

(9)芯が強い

「上辺の優しさじゃなくて、本当に優しい人は芯が強いですよね。たとえばボランティアとか、他者への親切を“偽善だ”とか“自分のエゴのためだ”とか言われることってあるんですよね。それでも親切を止めない。人から騙されても、親切をし続ける。傷つくのは自分ひとりでいいって思ってるんですよね、多分。強い人ですよね」(Oさん/29歳)

 

3:その優しさは本物!本当に優しい男性の特徴5つ

みんなに教えていただいた「優しい人の特徴」が、ところどころハンパなかったですが、優しい男性の特徴とは、いったいどういったものなのでしょうか? 居酒屋でお話を聞いてきました。

(1)女性の嘘には騙されてくれる

「昔、付き合った男性が、絶対に嘘を疑わない人だったんですよね。私が浮気して、多分それがバレてるんですよね。でも、正直に浮気したって言えないじゃないですか。だから、友達と遊んでたってことにしたんですけど、“そっか。そんなこと言わせてごめん”って、それだけで終わり。

罪悪感いっぱいになって、我慢できなくて正直に打ち明けたんだけど、その彼、“女性の嘘には騙されてやるのが男でしょ”って。惚れ直しました」(Tさん/25歳)

(2)彼女の笑顔が全て

「元彼が忘れられなくて……。実は、今の彼と付き合った理由は“元彼に似てたから”なんですよね。ファッションとか髪型とか、全部元彼に似せさせて“似合う似合う”っておだててたんです。喋り方とかも“その方がカッコいいよ”って。でもある日、“元彼にまだ未練あるんだよ”って友達が言っちゃって、彼に全部バレたんです。

でも、彼は全然怒らなかったんです。“君が笑ってくれるなら僕は傷つかないよ”って。優しさのレベルが違いました」(Mさん/27歳)

(3)彼女が幸せなら苦労をいとわない

「今の旦那の話なんですけど、昔、私がホストにはまって貯金を使い切っちゃったことがあったんですよ。旦那が毎日残業して稼いできてくれたお金。でもそれがわかったとき、旦那は私を責めることなく“お前は幸せか?”って。“お金なんてまた稼げばいいんだよ。お前が幸せならそれでいいよ。泣いてたら幸せになれないぞ”って。その優しさに泣きました」(Oさん/32歳)

(4)家庭を最優先

「旦那と再婚するとき、私、子連れだったんですよ。でも旦那が、“自分の子供ができたら、平等には愛せなくなるかもしれない”ってことで、彼との間には子供を作らないことにしたんです。“自分の子供欲しいでしょ。それでいいの?”って言ったら、“何言ってんだ! 俺の子はあいつらだ!”って。こんな人がいるんだって思いましたね」(Aさん/38歳)

(5)時には叱ってくれる

「私、両親が事故死しちゃって、それで親戚の家をたらい回しにされたんです。行く先々で不幸な事があって、ついたあだ名が“疫病神”。そんな私を養子として引き取ってくれたのが今の父親なんです。

お母さんが死んじゃって、お葬式が終わった後に、縁側で寂しそうに外を眺める父に“私のせいで奥さんが……”って言ったら真っ赤な顔してこういったんです。

“奥さんだと? お前にとって俺たちはなんだ? お前にとって俺はなんだ?”って。そのとき初めて“お父さん”って呼びました。“俺はお前の父親だ! あいつが死んだのはお前のせいじゃない! 自分のことを疫病神だって思うのはやめろ!”って。本当に優しいお父さんです」(Nさん/21歳)

 

4:優しさに胸キュン!男性が「優しい」と感じる女性の特徴5つ

今度は女性の優しさに焦点を当ててみましょう。男性にお話を聞いてきました。

(1)辛いときには支えてくれる

「結婚を考えている彼女がいるんですけど、僕はどうしても職場の環境に耐えられなくなって、ある日突然会社を辞めたんです。これから結婚式だなんだってお金がかかるだろうから、結婚は先延ばしになるかもしれないって言ったんですけど、彼女は笑って“任せときな、私が稼いできてやんよ”って。マジでたくましくて。やさしさを感じました」(Eさん/28歳)

(2)どこまでも彼氏についていく

「ある日、僕が海外に転勤になることが決まったんですよね。でも、彼女は夢を掴みかけてる途中だったんで、海外には連れては行けないなって思ったんです。いつまで海外赴任しているかわからないし、別れを切り出そうかなって考えてたらある晩、“夢、諦めた!”って。“どうして?”って聞いたら、“夢はまた抱けばいい。でも、あなたはひとりだけだから”って。

で“ついて行ってもいい?”って言われました。それが今の嫁です」(Mさん/32歳)

(3)優しさの見返りがたいしたことない

「給料の金額を嫁に偽ってこっそりお金を貯めて、趣味の車に使ってたんですよ。でも、それじゃあ足りなくなって、どうしようかなって考えてたら、嫁がへそくり出してきて、“これでも使え!”って。全部バレてたんですよね。

それでも文句言わずに一緒にいれくれたんだなって。優しいなと思いました。妻は、“たまには助手席に乗せることが条件ね”って言ってましたね。だから今も、嫁を月に1回ドライブに連れて行ってます」(Aさん/36歳)

(4)夢は全力で応援

「昔、バンドをやってたことがあって、全然金なかったんだけどずっと一緒にいてくれる女性がいたんですよ。音楽活動のことは何も言わず、むしろ“やりたいだけやればいいよ。私は一緒にいられれば十分だから”って。夢は叶わなかったけど、今年、彼女と結婚します。そしたら、“私だけ夢が叶ってごめん”って言われました。本当に優しい女性です」(Iさん/30歳)

(5)優しさは時を超える

「この前バスで見かけたんですけど。80歳くらいのお爺ちゃんが“また迷惑かけるな”って言って、病院前の停留所から乗ってきたんですよね。そしたら一緒にいたお婆ちゃんが“あなたの迷惑にはもう50年も付き合わされてるんですから、それがひとつ増えたところでかまいませんよ”って言ってたんですよ。

“それより私がいなくなったらどうするんです?”って。“天国で待っていてくれると嬉しいな”って。いい夫婦ですよね」(Sさん/23歳)

 

5:歌詞に共感!「優しさ」がタイトルに入る名曲4つ

優しさというものを知る方法のひとつに、歌を知るなんてこともあります。ここではタイトルに「優しさ」が入っている名曲をご紹介しましょう。

(1)やさしさに包まれたなら

最初に紹介するのは『やさしさに包まれたなら』です。荒井由実(現:松任谷由実)さんの3枚目のシングルで1974年にリリースされました。今年が2018年ですからもう44年前ということになります。しかし、未だにYouTubeなどでもカバーされ続けている名曲です。

ジブリ映画『魔女の宅急便』のエンディングテーマとしても使われたことも有名。子供のころに感じた様々な優しさを思いださせてくれますね。

(2)やさしさで溢れるように

次に紹介するのは『やさしさで溢れるように』です。JUJUさんの9枚目のシングルとして2009年にリリースされました。2016年には日本の女性5人組のグループであるFlowerによってカバーされ、映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』の主題歌にもなりました。

現代のせわしない毎日の中を生きる男女の恋愛と優しさを歌った曲。本当の優しさや愛というものは、孤独の中にあっても決して色褪せることはなく、心の支えになるものなのでしょう。そう思わせてくれる曲です。

(3)優しさの理由

他人の優しさの理由を考えたことがあるでしょうか? 「結局は自分のため」といった利己的な部分が見えてしまいがちですが、純粋な思いが隠れていることもあります。たとえば、「どうして優しくしてくれるの?」と訊ねてみたくなったことはありませんか? きっと「君が好きだから」という台詞を期待したのではないですか?

言葉にしてくれないから、訊ねてみたくなる。もちろん、どうして優しくしてしまうのか本人も分かっていないなんてこともあります。そんなもどかしい関係性と真っ直ぐな思いを歌い上げているのが『優しさの理由』ではないでしょうか。

2012年にリリースされたChouChoさんの4枚目のシングルで、テレビアニメ『氷菓』オープニングテーマです。

(4)優しさの行方

満員電車に揺られて会社に行って、取り引き先からクレームが入り頭を下げる。嫌なことばかりの毎日にそれでもしがみついて生きている現代の人は多いでしょう。そんな冴えない日常の中で適当に笑った作り笑顔が、誰かの胸に刺さることもあります。

あなたが他人へいい加減に放り投げた優しさはどこへいくのでしょう? 偽善的で独善的な“思いやり”ですら、誰かを幸せにすることもあるのかもしれません。だったら、上辺だけの優しさにも価値があることになります。

自分のために行う他人への親切は非難されがちですが、本当は誰かに文句を言われる筋合いなんてないのかもしれません。きっとありのまま生きればいいーー。「My Hair is Bad」の1stアルバムに収録されている『優しさの行方』は、そう思わせてくれる曲です。

 

6:「相手のため」は結果論でしか語れない?

いかがでしたか? 今回は優しさについてご紹介しました。今回、筆者も改めて優しさについて考えてみましたが、奥が深くて、とても勉強になりました。

「やらない善よりやる偽善」という言葉もありますが、相手のためになるなら動機など関係なく何だってやればいいと思います。ですが、問題は“相手のためとは何か”です。

それには普遍的な答えなどなく、ケースバイケースで考えるしかないのでしょう。相手のためになったかどうかは結果論でしか語れず、心からの親切でも「ありがた迷惑」であったり「偽善」といわれるリスクをはらんでいます。

本当に優しい人はそこでトライをやめてしまうのではなく、反省して“相手のためになる親切”をし続けることのできる人なのかもしれないですね。